深い川は静かに流れる

庭園や建築、自然を求めて 彷徨うひとり旅 相棒はFUJIFILM X-E3

不思議な館でアリエッティを探して

 

 

ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』がテレビで放送されていましたね。

舞台のお屋敷にはモデルがあることをご存じでしょうか。

 

それが青森、平川の盛美園。

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携帯写真で加工しているので、実際の屋根の色はこれより褪せているのですが。

 

この盛美館は1階が純和風、2階が洋風というユニークな造り。

目の前の庭園、盛美園を眺めるために作られた建物です。

 

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盛美園は明治時代後期に作庭。大石武学流という津軽地方にのみ見られる庭園様式で作られています。

 

大きく粗野な石が特徴で、津軽富士とも呼ばれる地元の名峰、岩木山から運ばれたものが使われています。

数十キロメートル先から運ばれているのですが、 これが冬に仕事のない農家の雇用にも繋がったのだそうです。

 

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スケールの大きな庭園です。盛美館から見た盛美園の写真を一枚。

 

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水なしで水を表現した枯山水の奥には水の入った池泉。

数々の岩や木々が作り出す奥行き感。

そして和洋折衷の館。

 

様々な要素が混沌としているようで、不思議とバランスを取って調和されている。

大石武学流も地方的な古神道文化に都から来た仏教文化が合わさり作られたものです。

 

いいとこ取りって日本らしくていいですね。

 

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