近衛師団司令部庁舎
心の平穏を求めて、東京、北の丸公園。
東京のど真ん中にありながら、そこには広大な森林公園が広がっており、お堀からはかつての江戸城を想像させる。
しかし、東京武道館を横目に、その奥へ歩みを進めていくと、この地のもう一つの歴史をそこに見ることになる。
東京国立近代美術館工芸館。この程近くに約50年前に建てられた東京国立近代美術館の分館として、近現代の工芸品などを展示している。
元々そのために新築された本館とは異なり、そこにあった建物を美術館仕様に改修しており、竣工してから100年以上が経過している。
建物の足元の石碑。
大日本帝国陸軍、しかも皇居を警護するために揃えられたエリートたちの集う近衛師団指令部。
戦後には廃墟化し、一時は取り壊しの危機にも瀕したというのだから、時代の証言者として生まれ変わったというのは素晴らしいことだと思うのです。
堂々たる建築は日本人が設計したゴシック様式。
この塔の窓や褪せた色が素晴らしい。
床下までお洒落。
内装も玄関と階段、2階ホールまでは当時の面影を残す。
洋式建築の階段手すりの曲線が美しいとついつい目がいくのよね。
建物を見には来たものの、予想以上に展示が充実していて二度美味しい。
しかしこの工芸館、金沢への移転が決まっており、現在会期中の展示をもって、この地での役割を終える。
移転後の建物活用については発表がないだけに、また行くことにしよう。3月8日までに。
金沢、行きたいなあ。