深い川は静かに流れる

庭園や建築、自然を求めて 彷徨うひとり旅 相棒はFUJIFILM X-E3

大都会のタイムトラベル(浜離宮恩賜庭園)

 東京汐留、海に向かって歩みを進めるとたどり着く浜離宮恩賜公園

 春には梅や桜の名所、訪れた11月某日は紅葉の始まり。

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 これまた立派な園内の池は海水が引き入れられたもの。

 

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 京都には水を用いない庭園が数多くあり、その多くは枯山水という形で水を表現している。

 京都はこの枯山水、流行のきっかけは戦乱による経済的疲弊により池泉式庭園を作れなかったからと言われている。

 

 その点、海水を引き入れて池とするのは非常に合理的で、城のお堀はもちろん、庭園においても香川の中津万象園など海沿いには見られる手法だ。

 東京もいくつかあったそうだが、未だに潮入りとしているのはここだけ。

 

 もっとも、浜離宮の池は庭園として以前に、かつてこの地を徳川家の鴨猟地とするために池を作らせた歴史がある。

 

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 江戸時代、徳川家の歴代将軍によって造園が行われ、現在の形が完成。

 その名のとおりここが離宮になったのは明治維新後の話。

 

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 撮影しているとどうしても写り込む高層ビル。

 

 これではせっかくの庭園が興醒めだと思っていたときもあったけれど、これでよいのだと思えるようになった。

 

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 東京の高層ビル群は街並みとして嫌いではないのだけれど、時々壁のようにそびえるそれらに押し潰されそうになったとき、逃げ込める場所があって。

 

 借景としての高層ビルを眺めていると、もう少し頑張ってみようと、不思議と思えるのです。

 

 

 

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 京都の借景を利用した庭園は、それはとても見事なものが数多くあるので、そういった景観が壊されないことを願うばかり‥。

 

 牡丹園や松など四季で見所の変わる木々や草花、徳川家が猟を行っていた鴨場、近年復元された茶屋の数々、他にも見所は沢山あります。

 

 今昔の感を味わいに、あなたも如何ですか。

https://www.tokyo-park.or.jp/teien/contents/outline028.html

 

 ぐるっとパスで入場できます。

tranagi.hatenablog.com