人との距離、自然との距離
古都、鎌倉。
を訪れた際に感じたこと。(前回の続き)
江ノ電にも乗ったのだけれど、外国人観光客の多いこと、多いこと。
しかし、意外なのは日本人、それも私服の大学生らしき人も多いこと。
前回訪れた一条恵観山荘。近くには竹林で有名な報国寺があり、一条恵観山荘の静寂とは裏腹に次々と観光客が入っているようだった。
以前、中に入った際は若者を中心にすごい人だかり。茶屋で休もうものなら、それ以上の密度であふれる人、人…。
都会に人は集まり、思考や感情、人の持つ様々なエネルギーを引き連れてくる。
どうも自分は人のエネルギーを受けやすいようだと最近になって気づく。
朝早く満員電車で通勤し、漏れるイヤホンからの音、客同士のトラブル。
そして辿り着いた先、せわしなく行き交う人々、交錯する人々の思惑。
夜の家路、一日座っていただけのはずなのに、疲労困憊であっという間に夢のなか。
だから、私にとっての庭園巡りは、人から流れ込むエネルギーを外に還してあげる、リセットの場。
ブログを書くようになり、訪れる先のことをよく調べるようになった。日本庭園のことを調べていると、思わぬ名前が登場する。
スティーブジョブズは京都の西芳寺(苔寺)をお忍びで訪れたというし、デヴィッドボウイは正伝寺で涙したという。
目まぐるしい日々の中で、日本の寺院に通った彼らは何を思ったのだろう。
そして奇しくも正伝寺は一条恵観山荘のかつての地、西賀茂にある。
また旅に出る理由が一つ増えた。
自分の心から自分がいなくなってしまう前に。
深い川は静かに流れる。
さあ、今日も一日頑張りましょう。