相棒のはなし
カメラは買うまいと思っていた。
今目の前にしている光景を丸ごと味わうことが旅行の醍醐味だと思っていたから。
携帯のカメラを多用するわけではない私。
それでも徐々に増えていく携帯の写真。
旅にカメラは本当に必要なのか、考えてから買うまでに3か月経っていた。
そして、消費税が上がっていた…
今は情報が簡単に入手できる時代だから、どのカメラにしようか迷えばきりがない。
いくつも検討し、別のカメラでオプション品や設定まで決めていた。
でも、結局一目惚れだったんだ。
富士フィルムのX-E3。2017年発売、レンズ交換式のミラーレスカメラ。
バックパック担いで歩き回るのが私の旅のしかた。
荷物は小さく、軽くというのが絶対条件。
そしてX-E3のコンセプトはミニマリズム。
サイズや重さだけでなく、十字ボタンの廃止、内蔵フラッシュなし、背面液晶の固定化など、
機能すらそぎ落とす潔さ。
決して写ることはないカメラの美しさに惹かれてしまった。
一目ぼれしたのはそうなのだけど、購入を決めたのは何よりこのカメラが作る画。
これまでの写真はすべてこのX-E3で撮影したもので、加工はリサイズと時々トリミング、傾きの修正だけ。
携帯で撮っていたときは色調や明るさをあとで補正していたのだけど、
色調や階調はフィルムシミュレーションでカメラが決めてくれるから、あとは撮影するだけ。
被写体や季節柄、彩度が高いVelviaを多用しがち。
この写真はClassic Chromeで珍しくきれいに撮れたと思う。
富士フイルムのフィルムシミュレーションは彩度を低くしているものが多いので、
構図とか被写体の配置バランス等、写真が上手くないとナニコレ状態になるのよね。
上手く使えるようになりたい。
失敗は失敗で、上手くなるための勉強材料です。
最も、カメラ自身だけはこのカメラで撮るわけにもいかないので、先ほどのカメラの写真はスマホで撮ったものを少し加工している。
加工も自然にできるようになりたい。しない理由は・・・だって面倒じゃない?
今はまだこの画で満足してるから。
X-E3のコンセプト、ミニマリズム。
写真は引き算って初心者には至言だと思うの。
次回はそんな引き算の美学についてのおはなし。